- かごしま県民交流センター
- 〒892-0816
鹿児島県鹿児島市山下町14−50
TEL: 099-221-6600
URL:
http://www.kagoshima-pac.jp/
日本酸化ストレス学会は、国際フリーラジカル学会(Society for Free Radical Research: SFRR)の下部組織として、1988年日本で開催された国際フリーラジカル学会を契機に日本支部として設立されました。その後「磁気共鳴医学会」と2001年に合併、2007(平成19)年6月に名古屋で開催された日本過酸化脂質・フリーラジカル学会第31回大会ならびに第29回日本フリーラジカル学会学術集会の合同集会を機に、両学会は発展的に解散し、新たに「日本酸化ストレス学会」として発足いたしました。本学会は、毎年、国内年次学術大会とともに、2年に一度の国際学会総会、アジア支部総会、SFRR AustralasiaとのJoint Meetingといった国際学会活動も行なってまいりました。2014年には、国際学会総会を京都にて開催いたしております(http://www.sfrri2014.org/)。
以下のような理念、方向性で新学会を運営しています。
本年9月の同志社大学主管京都大会まで計67回にわたり学術大会を開催すると共に、専門学術誌の刊行等様々な研究活動により、日本国内における酸化ストレス研究の中心学会として学術の進展に寄与してきました。
この度、平成27年6月11日(木)~12日(金)に第68回日本酸化ストレス学会学術集会を鹿児島市・かごしま県民センターにて開催いたします(http://sfrrj68.umin.jp/)。鹿児島県での開催は過去68回の日本酸化ストレス学会史上初の開催となります。大会は鹿児島大学大学院医歯学総合研究科の日本酸化ストレス会員および若手研究者を中心に準備等を担当させていただきます。
多くの難病、例えば、リウマチ、肝炎、腸炎、発癌、老化等の要因として活性酸素との関連が数多く報告されています。神経疾患の多くは、酸素ストレス関連疾患であることもわかってきました。アルツハイマー、パーキンソン、筋委縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis; ALS)等では生体防御系の異常、または活性酸素の細胞内増加に由来する神経疾患であることがわかりつつあります。生体に活性酸素ストレスが加わると生体の最小単位である細胞に障害を引き起こし、これが原因である種の疾患は発症をきたします。酸化ストレス下における生体内反応、生体内代謝産物は複雑かつ多様であります。アポトーシスに加えて、オートファジー、マイトファジー、またネクローシスもミトコンドリアにより制御されると言われています。また、ミトコンドリア発生活性酸素は、細胞のシグナルにも関連すると言われています。近年ではゲノミクス、トランスクリプトミクス、プロテオミクス、メタボロミクスなどといった網羅的解析が飛躍的に進歩し、様々疾患の原因解明、治療法の確率に大きく貢献しています。これらの研究の益々の発展は今後のライフサイエンス研究の発展に繋がることを確信しております。本大会は、関連分野との協力や協調により、酸化ストレス研究の一層の発展を目指しております。本鹿児島大会にご参加よろしくお願いいたします。
敬具
平成26年 12月
第68回日本酸化ストレス学会学術集会大会長
馬嶋 秀行
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 教授